生きづらさをやさしさに変える くにい かつひろ

繊細すぎて苦しかったその生きづらさこそが、人を癒す力になったと感じてます。 くにいかつひろ

過去ブログ10  5、ワクワクすること

5、ワクワクすること

不登校の方、引きこもりの方、その家族にとってきっと指針になるであろうこと、並びに國井家家訓の5つの柱の最後5つ目は、ワクワクすること。です。

僕は1年前に洞爺湖に引っ越してきました。やりがいのある仕事もやめ、新たな生活に移行する上できっかけとなった本があります。それは、「ソース」という本です。この本の中では「子どもの頃から大好きだったことをやりなさい」ということをいろんな角度から書いてあります。僕の中で衝撃だった言葉は、「最も責任ある行動は、大好きなことをやることだ」という言葉です。
一見、逆ですよね。好きなことをする人は好き勝手でわがままで、人の迷惑も顧みず自分の好きなことをやる、と感じる。
でもこの言葉の意味するところは違います。自分の行動の責任を取るには、自分の行動に対して主体的でなくてはいけない。自分がとる行動の選択を自らが主体的に選択していなくては、完全に責任を負いきることはできない、ということです。
誰かが勧めてくれたから。一般的にその方が良いと言われているから。人に迷惑をかけないと思ったから。親が期待しているから。。。。
僕らは生きていく上で、いろんな選択をしていると思います。その時に、完全に自分で選択できているか。誰かのせいにできる状況にして、逃げられるようにしていないか。
僕はこの「最も責任ある行動は、大好きなことをやることだ」という言葉に出会った時に、「しまった。言われてしまった」と思いました。まさに痛いところを突かれた。誰かのせい、国のせい、社会のせい、大人のせい。なにかしらのせいにして、自分の状況を正当化できてしまうんです。うまくいかなかった時に、誰かのせいにできてしまう。
では、どうすれば、完全に自分で責任を負えるか、というと、大好きなことをすることだ、とソースでは言っています。
というか好きなことでない限り、責任を負いきるなんて難しすぎる。僕にはできません。好きなことだったら、完全に自分で尻を拭ける。そう思います。

フロー理論、というものがあります。その中でも、自分の内なる欲求がやろうとしてることをとにかくやりなさい、と言っています。
昨日のブログで書いた内発的動機、外発的動機のうち、前者に忠実に生きよう、ということです。
でも日本人には、非常に難しいことだと感じます。
まず、自分が好きなことをする、という事自体に罪悪感を感じやすい気がします。
また、我慢することを美徳、として教えられてきている僕らにとって、我慢するのではなく、好きなことをやる、という事には、かなりの抵抗感が働きます。
全国の小学校の校門付近に、二宮金次郎像があると思います。苦労の中、薪を背負っているときにも苦学を重ね、その努力こそが報われる。僕らが受けた教育の中では、あの像を目指せ、苦学を美徳とするところが少なからずあります。
でも、二宮金次郎さん、いや、金次郎さん。いや、金さん。あなた、勉強してる時、本当に苦しかったですか?
ぼくは絶対違うと思う。勉強自体が苦しくて、苦しくて、それでもがんばったから報われた、というストーリーは嘘だと思う。苦しいことをがんばったところで、出せる結果はたかが知れている、と思います。そんな辛い時間を費やしただけでは、大した結果は出ない。
そうではない。二宮金次郎像の顔は苦しそうに作られていますが、実際は、ものすごい目がらんらんと輝いていて、その本から得られる知識に悶絶していたはずです。金さんは楽しくてしょうがなかったのではないか。薪を背負って家に帰る道すがら、本を開かずにはおれないほど勉強が楽しくてしょうがなかった。僕にはそう思えてしまう。
そうやって圧倒的な楽しい時間を費やした人に結果はついてくる、きっとそう。
その楽しい時間を費やしている時に、苦しい時も必ず来ます。でも、楽しさでそれも乗り越えていけてしまい、また楽しさが生まれていく。
だから、楽しいことをとことんやること。その経験の中で学んだことを昨日紹介した「他者貢献」に繋げる。それがきっとこれからの生き方なのではないか、と思います。

とにかく楽しいことをやること。

僕にとって、とにかく楽しかったこと。
それは、「語る」というものでした。
酒を飲み始めて、自分の内面の話をし合う。とくに好きだったのは、恋愛話でした(笑)。
恋愛というのは、信じられないほどエネルギーを注ぎ込むし、死にそうなくらいに傷ついたり、幸せになったりします。そういう時の人の心の動きや直接的な行動を知ることは、相当示唆に富んだものでした。
高校時代、大学時代、とにかくたくさんの人と語っていました。授業そっちのけで、教室を出て恋愛相談に乗ったりしました。
その経験が、人というものを学ぶ上でも、人の相談に乗るスキルを獲得する上でも、かなり役だったと感じます。それが実際、今の仕事に直接繋がっています。
でも、当時は、それが仕事につながるなんて全く思っていなかったです。カウンセラーには興味がありましたが、門戸が狭すぎるというのを聞いて諦めていました。
でも、今は相談支援専門員として、働けるようになりました。それは直接的ですが、その仕事に入る前にも、職場での人間関係や、夫婦でのパートナーシップ、子どもとの関係などについて、かなり役に立ってます。好きだったから、スキルが身についた。と感じます。
「語る」が好きだったから、そういう内容の本を読むようになり、そういう知識を集積するようになります。また、語り好きな人が集まるようになったりします。すると、ますます、スキルも知識も身につく。
好きなことをしていると、そのスキルや知識など成長につながる事象がひとりでに自分の元に引き寄せられてくるようになる。これは事実だと、実感しています。
そして、「語る」という経験を通して身についたものを「他者貢献」につなげてたのだと思います。

星の王子さまの中で、「すべてのことに責任を負えることが幸せだ」とありました。
責任を負うことが幸せに生きるうえでの第一歩だとおもいます。

子どもにも、夢中になって好きなことをしてもらいたい。そう思います。
好きなことをするから、自分のことを好きになれる。
好きなことをするから、様々なスキルが身についたり、生きる術をてにいれられる。
好きなことだから、責任を負うことができる。

好きなことをやりましょう。そして、他者貢献にぜひつなげましょう。

以上、5本柱の最後は、ワクワクすることをやる。でした。